星屑

星がね、好きなんですよ。

どうしてだろうね、たまらなく好きなんだよ。

手が届かないからだろうか。美しいからだろうか。

どちらでもあるしどちらでもないのだ。

ずっと昔、「死んだら人は星になる」という話があって、それが大好きで、忘れられない。

僕たちは、ずっと昔に死んでしまった光を美しいと思う。

結局僕らも星になれるのなら、何も怖いことなんかないのではないか。

悲しくて辛くて、でもそれが星になる一歩なら、それでいいじゃないか。

僕は、星になるよ。

星になって、月に恋するんだ。

いつか、いつか絶対叶う日が来る。

僕の大切な一つの願い。

ゆっくりゆっくり、星に蝕まれる。

それでもいいんだ。それで僕は幸せなんだ。

星の欠片を集めたみたいに暖かくて冷たくてうれしくて優しい、そういうものを大切にしていきたい。

上書きされていく記憶を全部捨てて。

君の中に居られればそれでいいんだと自分に言い聞かせて。

こうしてどんどん落下していくのが果たして正しいのかはわからない。

ゆっくり時間をかけて答えを探せばいい。

人間は探しているものしか見つからないのだから。

どんどん狂っていく。ずれていく。それでいい。

こうして、静かに、すぎていく…

薔薇と脳髄の向こう

感嘆と共感と畏怖。共に彼岸へ向かおう。