美少年
「美少年とは」
~人はなぜ美しさに惹かれるのか~
調査意義:美少年とは古代ギリシアの時代から存在しており、その美貌で時には国を亡ぼしてしまうこともあった。国を動かすのは美女というがその裏には美少年たちの存在もあったのだ。女性の権力者はもちろん、例え男性であっても美少年に惹かれ、ローマ皇帝達はその美少年たちを愛した。ローマだけではない。戦国武将も、中国皇帝も、江戸将軍もその存在に翻弄されているという記録が残る。歴史的に見れば男色は当たり前で、師弟関係の延長線上に関係を持つこともあった。もちろん寵愛という形で権力者に愛される少年もいた。そんな「美少年」の魅力と定義、なぜ人々はその美しさを感じるのかに迫りたい。
重要事項:美少年には、その時代の人々の好みに合った顔だち、立ち振る舞い、ファッション、雰囲気が必要となってくる。女性はドレスや着衣、アクセサリー等で自己を飾り、美しくありたいと願う。だが男性は美しさにこだわるのは稀で、強さや男らしさを求める傾向にあった。現代の人々は美しくなりたいという願望がある。だから女は化粧をする。そんな現代人の深層心理に潜むのは生まれながらの美を持つ者への憧れなのだ。美少年は素朴なものなのではないか。その美しさの秘密に迫ることで憧れを抱く者たちへの道標になることが重要だ。
調査から明らかにすること
・顔の造形によって美少年というものは決まるのか
・顔だけなのか
・ファッションについて
・時代別に見た美少年の区別
・地域別に見た美少年の区別
先行研究図書
・美少年学入門 中島梓著 (1998年 筑摩書房)
・顔の現象学 鷲田清一著 (1998年 講談社学術文庫)
・顔の形の美しさ―人体美学の研究より― 西田正秋著(2007年 青娥書房)
・人はなぜ「美しい」がわかるのか 橋本治著(2002年 筑摩書房)
・美少年論 Men Behind the scenes 大串洋子著(2014年 佐賀新聞社)
・昭和美少年手帖 中村圭子編 (2012年 河出書房新社)
・美少年 ジャン・コクトー、リルケ、岡本かの子著 (1997年 国書刊行会)
・美少年日本史 須永朝彦著 (2002年 国書刊行会)
・美学文芸誌「エステティーク」Vol.1 特集:美 金子国義編 (2014年 日本美学研究所)
・ヨーロッパ映画の美少年たち BEAU GARCON! 上原久志著 (2004年 エスクアイアマガジンジャパン)
・The Boy Dr.Germaine Greer著 (2007年 Thames&Hudson Ltd)
調査方法:ヨーロッパ(ギリシア、フランス、イタリア)、アメリカ(ニューヨーク、ロサンゼルス)、インド、日本に各一か月ずつ滞在、人種における顔の特徴、雰囲気を調べる。
ホームステイとして10~18までの少年のいる家に滞在。現地の芸術家、美術館を訪ね、その地域の美意識を調べる。一般の方々にも聞き取り、アンケートを行いその地域ではどのような顔が好まれるのかを調べる。
ギリシアではローマ時代の彫刻や遺跡を調べて美少年像形成の根源を探る。
フランスではルーヴル美術館を周り、芸術の街と呼ばれる街でその美意識と気品を調べる。
イタリアでは服装、美意識の高さ、男性のスタイリッシュな行動について探る。
アメリカでは多くの人種が集まるのでそのサラダボウルの中での美の基準を探る。
インドは最も美形の多い国と言われる理由を探る。
日本では時代別に見た美少年、また現在の日本での美しい顔を探す。
また、長崎で「天草四郎美少年コンテスト」が開催されるので足を運び、運営にその基準についてのインタビューを行う。
各国の歴史、その地での美少年の逸話を探す。
手順:現地芸術家のアポ取り、ホームステイ先の確保、流れとしてはヨーロッパ、インド、アメリカ、日本の順で回る。ビザの発行、パスポートの更新が必要。
費用:滞在費地域ごとにおよそ40万、交通費が約30万、調査費、文献費を込めると90万円近。
財源は貯金から。
気を付けること:人の価値観・美意識は異なるということ。また美醜には敏感な人もいるので踏み込みすぎた調査をしすぎないこと。芸術家と一般人での美の基準がどこまで違うのかに気を付けること。
Keyword:美少年、黄金比、顔の造形、ファッション、紅顔
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